膝の蓋がずれてしまう症状

犬のケガの中には、膝蓋骨脱臼というものがあります。
特に小型犬によくある症状で、パピヨンも例外ではありません。

パピヨンのかかりやすい病気

そして比較的起こりやすい症状なので、パテラという略称で呼ばれることも多いです。

そんな膝蓋骨脱臼とは具体的にどのようなものかというと、
名前の通り膝の蓋になっているところ、いわゆる皿の部分の骨が
脱臼してしまうものです。

膝蓋骨は通常の状態だと、大腿骨の溝のようになっている部分に
しっかりとはまる形となっています。

しかし完全に密着しているわけではないため、外から強い力がかかると
割と簡単に外れてしまいます。

それが膝蓋骨脱臼で、パピヨンだと主に高いところから飛び降りたり、
転んでしまった際に起こります。

膝蓋骨は膝から先と太ももを繋ぐ役割を担っているため、もし外れてしまうと
強い痛みが発生したり、まともに歩けなくなることもあります。

比較的軽いものであれば、薬の投与程度で回復できることが多いです。
けれど症状が酷い場合は、手術をしなければならなくなります。

そうなるとパピヨンの身体全体への負担が非常に大きくなるため、
可能であればあらかじめ対策をしておいて、発症そのものを防いだ方が良いです。

症状が出たら早めに対策を

基本的な予防方法としては、パピヨンの膝に大きな力がかからない環境作りが大切です。

パピヨンに安全な飼育環境

 

生活する環境に、簡単に登れてしまうような高い場所を設けないようにしましょう。
また滑りやすいフローリングでは、転倒対策として敷くなども効果的です。

そしてパピヨン自身の対策には、重すぎて膝に負担がかかるのを防ぐために、適切な体重管理が挙げられます。

パテラは症状ごとにいくつかの段階に分かれていて、比較的小さいものであれば
日常生活への悪影響も少なく済みます。

しかし痛みが走るような場合は、パピヨンがその痛みを避けようとして、
おかしな歩き方になることが多いです。

その状態が続くと膝ももちろん悪化する恐れがありますが、
姿勢の悪さから身体の他の部分の悪化にも繋がりかねません。

したがって症状が出た場合には、なるべく早く対処した方が良いです。
けれど症状の中には、素人では判断できないものも多いです。

そうして気付いたころには進行していたということを防ぐために、
専門家である獣医師にこまめに相談して、確認してもらうようにしましょう。

予防法には適切な運動やマッサージなどもありますが、獣医師によっては
その正しい方法を教えてもらえることもあるかもしれません。